• 2025年よりプログラミングが大学入試に。ITスキルと情報知識が鍵。

    大学の講堂

    2025年「プログラミング」が大学入試の共通テストに

    2021年3月24日の日本経済新聞に興味深いニュースが載っていたので紹介します。そして記事後半では、こういった動きが何を示しているのか?を考察します。

    日経新聞また各紙は「プログラミングが大学入試試験での共通テストに採用される」と報じました。大学入試センターの発表を受けての報道です。

    新教科として、プログラミングなどの情報知識を含む「情報」を基礎教科にするとのこと。今年の夏に文部科学省が正式決定をするかが注目されています。

    このまま話が進めば、2025年1月の大学入試より導入される予定。プログラミングやデータサイエンスに必要となる統計処理やITに関するリテラシーが含まれるということですね。この是非は、日本がIT大国になる鍵を握る決定にもなりそうです。

    今までは「やってみたい人だけが学ぶのがプログラミング」という垣根がありましたが、受験が絡む制度改革の社会的影響力は計り知れません。

    そしてこのたび、大学入試センターが公開したサンプル問題は「思考力」を問う内容に焦点が当てられており、今後の試験のあり方からの脱却も伺えるところ。

    なお、試験全体の科目数としては、プログラミング=「情報」科目が単に上乗せされるわけではなく「7教科21科目」に再編されます。(現在は6教科30科目)

    「情報」以外では「歴史総合」「地理総合」「公共」などを組合せた科目を設けることで決定。数学は「数学I・数学A」「数学I」は継続。そして「数学2・数学B・数学C」が新設されました。「数学2」「簿記・会計」「情報関係基礎」は外れたようです。

    また、2025年度においても、CBT(コンピューターによる出題・回答)は見送られ、引き続き「紙」で行われることも併せて発表されました。

    一層に高まるプログラミング熱

    コワーキングスペースでプログラミングするチーム今回の大学入試センターの発表からは「プログラミング=ITスキル・情報リテラシー」はブームなどではなく、国を上げての人材育成課題の最重要ポジションを担っていることがわかります。

    我が国おいては、遥か20〜30年以上も前から「IT人材不足」は語られてきましたが、いよいよアメリカ、中国に大差をつけられている国内IT人材において、一刻も早く問題解決にのぞむことがマストとなっています。

    現時点で世界各国でも同じく「エンジニア不足」「IT人材不足」は課題となっており、ゆえに優秀な人材は満足できる報酬とポジションを求め、日本でなく「海外の企業へ足を伸ばす=人材流出」が止まりません。

    日本政府としては今回の大学共通試験における改変、及びいよいよ始まった小学校、中学校でのプログラミングと義務教育化で「出遅れた30年」を取り返しに入りたいところ。

    実際には、世界と比較して「時既に遅し」ではありますが、やらないわけにもいかないわけで、こうして少しづつ日本も「IT人材育成」の舵を切ってきたと思われます。

    小学校・中学校のプログラミングの義務教育化

    タブレットを操作する少女

    すでに2020年度から小学校で、そして2021年度からは中学校でも「プログラミング教育の必須科」が始まっています。

    文部科学省のサイトにも「新小学校学習指導要領におけるプログラミング教育」として、細かくその方針や目的が明文化されています。また「未来の学びコンソーシアム」として「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」も開設されており、そこには教材の紹介や実施事例も開示中。

    文部科学省による新学習指導要領のポイントとして、

    ①小学生「プログラミング的思考の育成」

    ②中学生「プログラミング/情報セキュリティに関する内容の充実」

    ③高校生「情報科において共通必履修科目「情報Ⅰ」を新設。全ての生徒がプログラミングのほか、ネットワーク(情報セキュリティを含む)やデータベースの基礎等について学習」

    と記載されており、一貫したIT教育に強化が謳われています。英語と並んで、いや今はそれ以上に政府や取り組んでいる「強化対象教科」がプログラミングであることがわかります。

    内閣府が掲げる「Society5.0」とは?

    Society5.0の概略図(写真:内閣府 科学技術政策「Society5.0」より)

    すべての人とモノがインターネットを介してつながる「IoT」社会(Internet of Things)を、内閣府は「Society5.0」と呼び掲げています。

    サイバー(仮想)空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させた社会が「Society5.0」であり、より安全で効率的、安心で先進的な生活を送れるための取り組みを指しています。

    単なる未来的な社会を目指すでなく、超高齢化社会や地方の過疎化、貧富の格差等のさまざまな社会問題を抱える我が国おいては、より負担のない便利な社会の実現はマストであるのです。

    より安心できる、これからの社会の実現に「IT=プログラミング」の人材確保は急務であること、現時点でも圧倒的な数が足りてないことを鑑みると、政府がプログラミング教育に力を入れている事情が見えてきます。

    また、各企業単位においてももちろん、ITを駆使したサービスの展開はもはや常識となっているのは周知のところ。2020年から猛威を奮っている新型コロナウイルスにおいても、ITのチャネルを持つ企業は生き残り、そうでない産業には危機が迫りました。自社の事業を展開・成長させていくうえで、いかに「IoT」な構造を持っておけるか、例えばスマホやWEBのみでビジネスが全てあるいは一部でも成立する事業を育成していけるかは、今後ますます存続の分かれ目になってくるでしょう。

    それゆえに、各企業はIT人材、エンジニア、プロジェクトマネージャー等の確保に躍起になっており、同時にその間に介入する人材エージェントや転職ビジネスも活況となっています。まさに「IT人材」の周囲は売り手買い手が交錯している状況です。

    「時代」を察知できているか?

    Apple Watchを扱う手

    人間には向き不向きがあるゆえ、誰もがプログラミングをやる必要はありません。

    しかし「何も、全く、プログラミングを知らない、やる気もない」状態は問題です。なぜなら小中学校で必須科目としてすでに導入されているゆえ、さらに若い世代にとっては「プログラミングは当たり前の技術」になってくるからです。

    そこで、旧石器時代の化石とならぬよう、例えば会社で新入社員等になめられぬよう、あるいは自身の出世がITスキルの不足で頭打ちにならぬよう、最低限は学んでおく必要があるでしょう。

    基礎的な部分の理解だけでもしておけば、ある程度まではプログラミングは習得可能。そこまではとりあえず学び、あとはどうするか考えるのが良いでしょう。

    前時代的な仕事や生き方にこだわりすぎると、それは沈む船に乗り続けることと変わりありません。

    今回取り上げた、

     

    ✔ 大学共通試験でのプログラミング導入

    ✔ 小中学生のプログラミング学習の義務教育

    ✔ IoT

    ✔ Society5.0

     

    以上のキーワードは非常にわかりやすい「時代の声」でもあります。

    この「声」を察知し、新しい生き方に軸足や視点を変え、時代に取り残されぬようにする「先回り思考」が大切です。

    プログラミングの挫折回避は「徹底的な基礎練習」にある

    プログラミングを学ぶ女性

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